2023年4月1日 updated
★ 赤表示氏名は、現在の当学会会員
ひつじ書房, 2006年6月.
ISBN-13: 978-4894762749 (2,400円+税)
出版元URL: http://www.hituzi.co.jp/books/274.html
日本語には、社会的・文化的な性役割(ジェンダー)が含意されている語や表現が多い。こうしたジェンダー表現を「日本語ジェンダー学会」に集う10人の研究者が、日本語の歴史や日本語学、日本文学、日本語教育、言語学等の観点から分析する。ジェンダーをことばとの関係で捉え直すための多様な道標を提示する試み。
当学会会員の次の5名が執筆:
2 ジェンダーとポライトネス ー 女性は男性よりポライトなのか? ー 宇佐美まゆみ
4 談話ストラテジーとしてのジェンダー標示形式 因 京子
5 テレビドラマと実社会における女性文末詞使用のずれにみるジェンダーフィルター 水本光美
6 日本語教材とジェンダー 渡部孝子
9 日本語におけるジェンダー的価値観 ーヨーロッパ人の視点から ー ユディット・ヒダシ
世界思想社, 2010年4月.
ISBN-13: 978-4790714705 (2,200円+税)
出版元URL: http://sekaishisosha.jp/book/b353921.html
ことばとジェンダーをめぐるポリティクス
女ことば・男ことばって本当は何だろう?
ドラマやマンガの登場人物と私たちの話し方が違うのはなぜ?
12名の研究者による各章中、当学会会員の次の3名が執筆:
4 マンガ ー ジェンダー表現の多様な意味 因 京子
5 テレビドラマ ー "ドラマ語"としての「女ことば」 水本光美
9 ポライトネスとジェンダー ー 隠されたヘゲモニー 宇佐美まゆみ
任利(にん・り) 著
ひつじ書房, 2010年1月.
ISBN :978-4-89476-475-0 (2,800円+税)
出版元URL: http://www.hituzi.co.jp/books/475.html
日本語に観察される話し手の性別による言葉遣いの違いという問題は、多くの関心を集めていて興味の尽きることのないテーマであり、現在なお新たな知見が発見されつつある注目度の高い研究分野である。
本書では、いわゆる「女性語」「男性語」といった二項対立的な視点を相対化させ、≪女性性・男性性≫という言語理論を導入し、日本語に観察される女性と男性の言葉遣いの特徴を記述し、その原因を解明した。
大学教育出版, 2015年4月.
出版元URL: https://www.kyoiku.co.jp/00search/book-item.html?pk=431
電子版もあり↓
丸善雄松堂: https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1023187670
1. 多数の自然会話(1組30分、合計66名分)やロールプレイ(1組15~20分、合計58名分)を収録、女性文末詞使用率を集計した結果の分析・考察
2. 会話参加者全員に実施したアンケート調査結果を集計・分析
『汉语“角色语言”研究(中国語の役割語研究)』
商務印書館, 北京, 2017年6月. 原文中国語
ISBN: 7100130328, 9787100130325 (25元, 1,750円+税)
出版元URL1: http://www.uchiyama-shoten.co.jp/book/b353243.html
2003年に大阪大学金水敏教授が提唱した「役割語」の概念を中国語研究に応用し、中国語の役割語を1.方言とキャラ 2.中国の伝統的役割語 3.非言語行動とキャラ 4.非言語成語と男女 5.命名とキャラ 6.ネット上の役割語現象7.役割語の源としての中国小学校国語教科書の検討といった観点から研究している。
宇佐美まゆみ 著
明石書店, 1997年6月
ISBN: 9784750309293(¥2,800+税)
出版元URL: https://www.akashi.co.jp/book/b63930.html
本書は、「女言葉」「地域の言葉」「表現する言葉(PC・差別語)」「人間関係を表す言葉(ポライトネスと敬語)」という日本語の4つの主要テーマについて、対談形式で雑誌に連載した内容を書籍としてまとめたものである。
連載時1)のタイトルは、「日本語の問題」で、日本語に潜む問題(problems)と、議論する必要がある論点(issues)という二通りの意味を込めていた。特に「女言葉」の章では、本学会の主要テーマである日本語とジェンダーを巡る問題を多角的に論じている。
本書では、「言葉の変革」が「社会変革」につながるということを主張した。ただ、それから4半世紀経った今も、社会は期待したほどには変わっていない。若い読者の感想には、この本の問題提起は今でも新しく、共感するというものが多い。ただ、裏を返せば、問題が未だ解決されていないということでもある。著者としては、読者がいることは嬉しいものの、25年も前の問題提起が今も古びていないという現状が残念であると言わざるを得ず、複雑な心境でもある。
注1)『月刊日本語』(アルク)(1995年8月号~1997年2月号)。当時の副編集長が、本学会の会長。
Copyright © 2001 The Society for Gender Studies in Japanese