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学会誌3号:論文1(因)

マンガに見るジェンダー表現の機能

因 京子

0.はじめに
日本語におけるにジェンダー表現の位置づけ
 
日本語の会話、特にくだけた会話の文末においては、レベル(丁寧体/普通体)と同様に、ジェンダーの表示について何らかの選択をせざるを得ない。自分の 性にふさわしい範囲の表現の中からどれかを選んで用いるか、表示自体を回避するか、ことさら意識して選択したわけではなくても、選択の結果と他の可能な選 択肢との対照によって、相対的に、話し手の人格の特徴や態度が表されることになる。
 
ある人が常に同じような種類や量のジェンダー表現を用いるわけではない。相手や場面によって様々な変異があり、時には、その人の性別や人格には似合わな い表現を使うこともある。ジェンダー表現は発話の認知的意味そのものには影響を与えないが、ジェンダー表現の変異によって発話の解釈はかなり違ったものに なり得る。例えば、「早くしろよ」という表現は男性的であるが、女性が使うこともないわけではない。ある場面で女性の話し手が、「早くしてよ」でも「早く しなさいよ」でもなく「早くしろよ」と言ったとしたら、「乱暴な言葉によって相手を威圧している」とか、「冗談めかして緊張を緩めようとしている」など、 何らかの話し手の意図が感じられる。有標のジェンダー表現の使用によって、同じ内容で同じ「要求」という言語行動であっても、その談話における発話の意味 は普通の表現を用いた場合とはずいぶん違うものになるであろう。文体的意味が発話の解釈に重大な影響を与えることは改めて指摘するまでもないが、ジェン ダー表現は日本語において文体的特徴を生み出す重要な要素の一つであり、場面の中で話者のさまざまな意図を示す手段として機能し得る。
 
従って、ジェンダー表現の記述は、単にどのような表現が男性的か女性的かを分類するだけでなく、会話の中での使われ方とその効果、及びその効果が生み出 される過程を明らかにする必要がある。文体的意味が産出されるメカニズムを具体的な例に基づいて記述することは、現代日本語の記述の一部として重要である だけでなく、筆者の携わる日本語教育の方法開発を行なう上で非常に大きな意義を持つ。日本語特有の特徴によって生み出される文体的意味は直截な翻訳や説明 が難しく、その理解はかなりの運用力を持つ上級学習者にとっても大きな課題となっており、効果的な教材及び教育方法の開発が待たれているからである。
 
本稿の目的は、ジェンダー表現の使用、特に女性によるそれが、話し手の人格や態度の表現や談話における表現意図の表示にどのように関わるかを観察するこ とにある。ジェンダー表現の機能について網羅的な観察を行なおうとするものではないが、日本語のコミュニケーションにおいてジェンダー表現が果たす機能の 一端を具体的に示したい。対象とした例は、マンガ作品からとった。マンガは話し言葉の例を豊富に含んでおり、発話の背景となる人間関係や事情などが観察し やすく、言葉を場面の中で観察するのに好都合だからである。マンガ作品の中の会話は典型的な特徴が強調されがちで実際の会話とは異なるかもしれないが、そ れだけに典型や基本的メカニズムを観察するには好都合であり、日本語教育教材として利用するためにも利点が大きい。
 
1節ではジェンダー表現について概観し本稿で用いる分類の枠組みを提示する。2節では少女マンガの本格的な作品が発表され始めた60年代と現代の作品の 中からいくつかを取り上げ、ジェンダー表現の用い方を観察する。3節では女性が男性語を用いるなどの異性語の使用が談話の中で果たす機能を観察する。
1.ジェンダー表現とは?
ジェンダー表現の分類は二分法でなく段階的に
 
日本語のジェンダー表現は、大まかには「発し手の性別を示唆する発話の特徴」と定義することができるが、一定の範囲が確定されているわけではない。最近 の傾向では、伝統的に「男ことば・女ことば」と認識されてきた、終助詞(「~わ」「~ぜ」など)、美化語(「お~」など)、崩れの形式(「すごい⇒すげ え」など)などの言語形式だけでなく、断定を避ける、強調が多い等の言語表現の特徴や、話題提供を積極的に行なう、沈黙修復を頻繁に行なう等の発話行動の 傾向など、言語行動に関わる全ての要素が分析の対象となってきている(内田1997など)。
 
また、「男ことば」と「女ことば」は明快には分けられない。中島(1997)は、疑問表現を「女性的」「中立的」「男性的」の3種に分類している。高崎 (1996)は、「女性専用」「女性が多用」「性に無関係」「女性が普通あまり使わない」「女性が殆ど使わない」と5段階の分類を行なっている。ある要素 が男性的か女性的かは流動的な面があり、すっきり整理するのは難しい。時の経過に伴う変化、世代や個人による感じ方の違いという要因に加えて、特に日本語 教育の観点から見て整理が難しいのは、同じ形式であっても文型や使用文脈によって性を示唆する程度が違うことあるという点である。例えば「行くの?」とい う疑問文と「行くの↓」という平叙文では、前者は特に女性的とは思われないが、後者はかなり女性的である。「さ」などは、使用文脈によってずいぶん感じが 違う。「田中くんってさ、よくわからない」のように挿入される「さ」は女性が使っても違和感が薄いが、「何でもいいさ」のように述語の後に付けるのは男性 的な感じである。「あなたも大変だなあ」と対話の中で相手に直接言うのは男性的だが、「あの人も大変だなあ」と詠嘆するのは女性でも違和感がない。
 
このように、ジェンダー表現の範囲や種類を決めるには複雑な問題がある。本稿では、使用にも解釈にも個人的なゆれが大きい発話行動の特徴などは観察の対 象とせず、文末など選択が必須である場所での言語表現を中心にその他のジェンダーを示唆する言語表現を下のように分類して考察を行なう。F・Mを「性別 語」、FN・N・MNを「中性語」と総称し、女性のM使用と男性のF使用を「異性語使用」と呼ぶことにする。
 
分類:

種類 対象
F :女 性 語 男性が用いると強い違和感がある  「行くわ」「なさる?」
FN:女性的中立語 女性的だが男性も使う  「どうしたの?」
N :中 立 語 性別的でないもの、回避的表現  「もう遅いから。」 
MN:男性的中立語 男性的だが女性も使う  「そうだね。」
M :男 性 語 女性が使うと強い違和感がある  「いくぜ」「ねえよ」
2.人物像とジェンダー表現
2-1 少女マンガ初期の作品に見るジェンダー表現
 
ヒロインの造形
 
ここでは、少女マンガ初期の名作『白いトロイカ』(1965、以下『トロイカ』)と『レモンとサクランボ』(1966、以下『レモン』)によって、人物 造形にジェンダー表現がどのように関わっているかを観察する。『トロイカ』は、19世紀農奴解放前のロシアを舞台に政敵の手を逃れて農夫の娘として育てら れた貴族の娘ロザリンダが声楽の才能を開花させ愛する人と結ばれるまでの波瀾万丈の物語であり、『レモン』は現代的な高校生加茂礼子とその友人で令嬢タイ プの浅野さくらの二人を中心に、周りの友人たちや家族の織り成す青春物語である。はじめに、『トロイカ』から、(1)若い女性同士の会話(2)男性が相手 の会話(3)相手なしの独話の三つを観察する。引用中の人名は頭文字のみとし、出現したジェンダー表現については直後にその種類を示した。
 
(1)『トロイカ』女性-女性
a:N,Rのこともっと教えて。(N)あの子、本当に貴族なの?(FN)
b:前に酒場で歌ってるのを見たわ(F)。下町の酒場よ(F)。Lに聞いたら田舎から一人で出てきた娘だと言ったわ(F)。
a:百姓なの?(FN)
b:かもしれないわ。(F)
a:N,N,なぜ黙っているのよ。(F)
b:私に何ができて?(F)
a: いいわ。(F)。私が邪魔してやる!(MN)
 
(2)『トロイカ』女性-男性
a: 待ってたのよ。(F)。待ってたのよ!(F)
あ: 悪かった。(MN)許しておくれ(M)
a: N様は大丈夫だった?(N)
あ: ぴんぴんしてたよ。(MN)学校はどうだね?(M)
a: 先生にほめられたのよ。(F)本当よ。(F)
あ: よし。(M)今夜は寝ずに話を聞こう。(M)
 
(3)『トロイカ』女性独白
a どうしよう。(MN)ピアノは弾いたことがないんだもの。(F)
 
『トロイカ』では、異性語及び異性語起源の中立語の使用が非常に少なく、高い頻度で女性は女性語、男性は男性語を用いている。個人差は見られず、若い女性 ならいかにも若い女性らしい類型的な言葉使いをしており、相手の性別や独白であることによる変化は見られない。次に、『レモン』から(1-3)にパラレル な会話例(4-6)を示す。
 
(4)『レモン』女性-女性   
礼子:どうしたの?(FN)元気がないわね(F)。
さくら:いやあね、ふふふ。(F)
礼子:二人とも変ね、ふふふ。(F)
さくら:兄がね、けさ少しぐあいが悪かったの(F)。大したことはないんだけど(N)。
礼子:まあ(F)
さくら:勉強しすぎなのよ。(F)もともとあまり丈夫じゃないんだけど(N)・・なにしろT大めざしてるでしょ(F)・・あなたのとこも、お姉様、大変でしょう(F)
礼子:さあ、うちの姉さんは少しかわってるから(N)・・勉強してるのかしら(F) 
さくら:特別頭がいいのね。(F)あなた、どうして元気がないの。(FN)
礼子:自己嫌悪。(N)
さくら:ふふふ、へんなひと、ふふ。(F)(pp.79-80)
    ・・・・・
さくら:ね・・まだ怒ってらっしゃる(F)?
礼子:ううん、べつに(N)
さくら:よかったわ。(F)毎日難しい顔していらっしゃるんですもの。(F)テストで気が紛れなかったらもっと早く降参してたわ。(F)
礼子:あら、やだ(F)、それは私の方よ(F)。あなたったら、てんで感じてなかったみたい。(N)  
さくら:ひどいわ、ひどいわ。(F)
礼子:とにかくもう懲り懲りよ。(F)  (pp.146-7)
 
(5)『レモン』 女性-男性  
峰:どうしたの(FN)、きみ一人で(M)・・みんなは(N)?・・・な、
なんだ(M)、きょとんとして(N)。
礼子:峰さん?(F)
峰:ああ、そうか(N)。学生服で来たからわからなかったんだね(M)。そんなに変わったかい?(M)
礼子:変わったわ(F)、ぜーんぜん。
峰:嫌だなあ(MN)。あんまりじろじろ見られると変な気分だ。(M) (pp-)
 
(6)『レモン』レモンの独話
礼子:しまったなあ(MN)。テストのことなんて、これっぽちも考えてなかった(MN)
礼子:馬鹿にしてるわ(F)。まるで圭一さんに会うためだけにSのうちに行ってるみたいな言い方して(N)・・あ、会いたいって気もないことはないけどさ(MN)
 
(4)は、先の(1)と同じく、親しい若い女性同士の会話である。(1)では二人の言葉使いは殆ど同じであったが、『レモン』においては年齢や立場が同 じでも、「レモン」に喩えられる現代的で庶民的な娘である礼子と「サクランボ」に喩えられるお嬢様のさくらでは、女性語と中性語の比率が大きく異なってい る。しかし、(6)に見られるように、対人的考慮の必要のない礼子の発話においても女性語が出現しており、女性語使用が「外面を飾る猫かぶり」なのではな く、女性の普通の言葉使いの一部であることが窺える。また、さくらの言葉使いには、女性語の出現が多いだけでなく、同等の友人に対しても尊敬語が出現する など、典型的な上流階級的特徴が見られる。異性語の使用は、「アイツ」などの語彙が散発的に使われることはあるが文末の表現としては見られない。性別語と 中性語使用の割合は、男性では圧倒的に性別語優位だが、礼子に代表される普通の女性ではほぼ半々でとなっている。
 
人物を描くジェンダー表現 
 
以上、二つの作品の例の観察から、作品のねらいとそれに伴う人物造形にジェンダー表現が大きく与っていることがわかる。『白いトロイカ』は、初期のス トーリーマンガの名作中の名作と言われる作品で、芸術・愛・社会正義などの大きな主題を扱っている。舞台を異時代の異国にすることで物語世界としてのリア リティを獲得しているのだが、個々の人物の内面よりも波瀾万丈の物語展開を描くことに主眼があるため、人物描写は必然的に類型的なものとならざるを得な い。まさしく、描かれた風貌は年齢や階級が同じであれば殆ど同様で、それに呼応するようにことばも性別・年齢・立場に典型的なものが一貫して使われてい る。 
 
これに対して『レモンとサクランボ』は、読者と身近な日本の学園生活を舞台にしており、出来事や人物の造形がより現実的なものである必要があった。従っ て、同年代の女性でも、現代的な娘、令嬢、気丈な秀才など、性格の違いが絵としても描き分けられ、それに呼応して言葉使いも異なっている。普通の庶民的女 性にとって最も素顔に近い発話では中立語と女性語が相半ばしており、令嬢的な娘では女性語使用の割合が高くなり、同等の親しい友人に対しても尊敬語や謙譲 語が出現する。女性語や敬語が、相手に対する劣性の表示などではなく、実際には上流階級の表示として機能することが明瞭に示されている。 二つの作品にお いて、登場人物たちはその人物の生い立ち・立場・背景などから想像される人格にいかにも相応しい風貌を与えられているだけでなく、ジェンダー表現の使用の 特徴も人格に呼応したものとなっており、人物像の造形に寄与している。
 
2-2 現代の少女・女性マンガの作品におけるジェンダー表現
 
普通の現代女性たちの言葉
 
次に、近年の作品の中でのジェンダー表現の使用状況を『日曜日は一緒に』(1987、以下『日曜日』)、『おたんこナース』(1995、以下『ナー ス』)、『火消し屋小町』(1998-、以下『火消し』)によって見てみよう。『日曜日』は人の女子高校生を中心にした青春物語で恋愛や家族・友人などと の関係が主題である。『ナース』は、主人公の新米ナース似鳥ゆきえが同僚や先輩のナースや医師、患者たちの中で職業人として成長していく物語である。『火 消し』は消防学校の21歳の訓練生南夏子を主人公に、年齢や経歴は様々だが訓練生という同じ立場にあるルームメイト名を中心に、訓練の日常の中で起こる様 々な出来事が描かれる。『日曜日』が伝統的な少女マンガ的主題を扱っているのに対し、『ナース』『火消し』は、愛や恋もあるものの、基本的には職業人とし ての成長を描く物語で、しかも、「貴族」や「天才」や「美人」でなくても就き得る一般的な職業である点が特徴的である。
 
(7)『日曜日』女性-女性-女性
a: えらいわ、K!(F)そのくらい言うべきよ。(F)最低な男じゃない。(N)
b: よく言ったわねえ。(F)
c: だって悔しくて。(FN)あんな冷たい男のために一月も青春の無駄遣いしたかと思うと。(N)
a: わかるわよ、K!(F)あたしだって同じ気持ちよお。(F) 
c: えっ?(N)
a: 永福の奴(M)、他にも女がいたのよ。(F)
c: えーっ!ほんとなの?(FN)
a: さっきぶんなぐってやったわよ。(F)あたしみたいに可愛い子とつきあってたくせに、何が不満なのよ。(F)
c: そうよ。そうよ。(F)あんな男にRは絶対もったいないわよ(F)
b: ほらあ、J、とけちゃうよ。(MN)せっかくおごってあげたのにさ。(MN)a: 元気だしなよ(MN)。男なんて捨てるほどいるんだから、すぐにいいのが見つかるわよ。(F)
c: なんでそんなに明るいのよ。(F)わたし一人が馬鹿みたいじゃない。(N)
 
(8)『ナース』 女性-女性-男性
ナース1: もう、ミワちゃんには、まいるね。(MN)
ナース2: この間は氷枕の氷を食べてたよ。(MN)
医師: ミワちゃんって呼び方、抵抗あるな。(MN)だって大人の患者さんだぞ。(M)
ナース1: 私も(F)最初そう思った。(MN)
ナース2: でも、心は完全に子供だよ。(MN)
医師: 俺は(M)嫌だな。(MN)俺は(M)大谷さんって呼ぼう。(MN)
ナース1: ウン、久米先生はそう呼べば?(N)私も(F)最初はそう思ったんだけどさ、お母さんとか言われちゃうとさー。(MN)
ナース2: その時によってふられる役が違うんだよね。(MN)
ナース1: 隣のお姉さんだったこともあるし・・(N)
医師: 俺(M)には役ついたことないぞ。(M)
ナース1: じゃあ、その時眼中になかったんだわ。(F)
医師: 眼中にない?(N)
ナース1: がっかりしないで。(FN)そのうち役がつくかもよ。(F)
医師: がっかりなどしてない!(MN)
 
(9)『火消し』女性4名    
南: 一体、予算がいくら出たのか知りたいもんよね(F)。 
岡: ましな方よ。(FN)大学の寮なんかもっとひどかったしね(N)。 
山: ごめん、誰か、テレカ貸して。(FN)
南: あー、電話?(N)だったらこれ(=携帯電話)使って(FN)
相: こーゆーものは持込み禁止のハズよね。(F)教官室に届けさせて頂くわ。(F)
南: 宗教上の理由で。(N)
相: ケータイの何が宗教上なのよ!(F)
南: 携帯型イコンなの。(F)見た目はケータイそっくりなんだけどね。(N)
岡: あはは、宗教かあ、(MN)そりゃしょうがないわねー。(F)
 
働く女性の言葉は中性的 
 
(7)は、『レモン』と同様女子高生同士の話であるが、ずいぶん内容が露骨になっていて、一見、一昔前の女性とは全く違うという感じを受ける。しかし、 「可憐に淑やかにあれ」という旧時代の理想像の呪縛からは解放されているようであるが、恋愛が最大の関心事であり容姿の可愛さに拘るという点では、根底の 部分はあまり変わっていないかもしれない。言葉使いを見ると、「~の奴」という、男性語の散発的使用が見られるが、文末の表現では女性語がかなり高い頻度 で使用されている。但し、同等の相手にも謙譲語や尊敬語を用いる、『レモン』のさくらのような「お嬢様語」は見られない。
 
(8)は、新人ナース2人と新人医師の会話である。女性ナースが男性医師に対して尊敬語や丁寧語を使っていないことは、一昔前の「病院もの」のドラマな どとは大きく違う特徴である。女性による女性語の使用は少なく、中性語、特に男性語的中性語の使用の割合が多い。しかし、異性語の使用は見られない。女性 の言葉が中性的になっている一方、男性には男性語使用が多い。
 
(9)は消防訓練生4名の会話である。女らしくない性格として描かれている主人公の南夏子も他の女性たちも、女性語と中性語の混合を使用しており、男性 語の使用は見られない。この中に、「届けさせて頂くわ」(相)と同等の相手に対して謙譲語を使う「お嬢様言葉」が、規則違反を糾弾し先生に届けると脅迫す る発話の中に出現するのは興味深い。『レモン』のさくらとは違い、この話し手にとってこのような話し方は通常の話し方ではない。この例は、次節で論じる 「他人格モード」による発話緩和のストラテジーの例であると言える。
 
80年代後半以降に発表された『日曜日』『ナース』『火消し』に登場する女性たちは、読者とほぼ等身大の若い女性で、特別な美貌や才能に恵まれているわ けではなく、読者も経験するような普通の日常を過ごしている。後者の二つは、主人公が普通の女性であり且つ普通の職業についている点が大きな特徴である。 以前は、主人公が普通の女性であれば恋愛や家族関係などが主題となり、職業が主題になるなら、デザイナー・女優・バレリーナといった特殊な道で、恋もしな がら卓越したプロになっていく、といった物語であることが殆どであって、平凡な職業についている平凡な女性の物語は少なかった。
 
これらの作品のなかで、女性たちが親しい友人同士など最も素顔に近い言葉で話していると思われる状況で使っているのは、「女性語+中性語」の組合せであ る。しかし、その割合は『日曜日』と『ナース』『火消し』ではかなり違っており、『日曜日』では女性語使用の割合が高く他の二つは中性語使用の割合が高 い。中性語使用の高さは、『ナース』と『火消し』の登場人物たちの、性別に関係なく仕事をする一人の人間として生きていこうとする姿を描きだすことに大き く貢献している。しかし、伝統的女性意識から解放されるほど男性語に近くなるというわけではないことにも注意する必要がある。『火消し』の夏子のように、 伝統的な女らしさの意識から最も縁遠い性格に描かれている話し手でも、ごく自然に所々で女性語を用いている。女性の話し手にとって女性語は、「無理して着 ている矯正下着」のような、できれば脱ぎ捨てたい束縛であるわけではない。
3.異性語使用の機能 
女性が使う男言葉:他人格モードの創出
 
『火消し』『ナース』のような、80年代以降に多く発表されるようになった「職業モデルマンガ」の中に、女性が男性語を用いる場面が出現することがある が、そのような場面のほとんどは、何らかの意味で緊張が高まることが予測されるものである。本節では、談話の中で女性による男性語使用が果たす機能を観察 する。
 (10)は、消防訓練生仲間の山田が南夏子に、自分がなぜ消防士になったかを告白する場面である。彼女は、消防士だった夫のケガをきっかけに、夫の安否を心配するあまり極度に不安定な精神状態に陥ってしまい、結婚生活を続けられず離婚してしまったのだった。
 
(10)『火消し』より
南:ノイローゼやね、早い話。で、離婚・・と。でも、なんでわざわざ自分もにっくき消防に?
山:別れてからも、サイレンの音が耳から離れなかったからよ。この恐怖をなくすためには、逃げてちゃダメだ、正面から戦わなきゃって。
南:それでイキナリ消防士かい。やるな、あんたも。
 (サイレンの音が遠くで聞こえる)
南:火事?元ダンの地区?
山:ううん、違う。でも、やっぱり現場に出てる消防士たちはいて、やっぱり眠れない夜を過ごしている人たちがいるのよね。どの消防士の周りにも。
南:あーあ。あたしは消防士になってよかったー!そーゆーのでウダウダ気ィもむ側なんか、向いてねーっつうの。なーんにも考えず、ガーッと火の中飛び込む側のが性に合ってるわ、あたしには。
山:うん、そうね。私もだわ。
南:さー、窓しめて寝よーぜー。あたしらの消す火は、まだまだ先にあんだからさ。
 
前節の(9)に見るように、ルームメイト同士で日常的な話をしている場面では、南夏子は他の人物と同じように中性語と女性語の混合を使用していて、彼女 の性別と世代から期待される通常の範囲を外れていない。しかし、ルームメイトから過去の辛い体験を打ち明けられた(10)では、男性語、しかも、かなり行 儀の悪い俗っぽい男性語を用いている。(10)で山田は自己の内奥をさらけだしており、このような話にふざけた対応をすることは許されないことであるが、 一方、それに対応するのに、真面目な内容を普通の言い方によって表現すると、俗に言う「煮詰まる」、即ち、余裕が失われて深刻になりすぎる恐れがある。或 いは、あまりにも決まり切った感じになって却って真摯な気持ちが表れないかもしれない。そこで、一時的に素の自己からかけ離れた不良少年のような「他人 格」を演じることによって距離を取り、誠意を示しつつも緊張を緩めるという微妙な表現を行なっているのである。注目すべきは、発言の内容自体は全く本気の 真面目なものであり、遊びの要素はあくまでも表現レベルであることである。通常期待される範囲から逸脱したジェンダー表現を使用することで実現される「他 人格モード」が、相手に対する配慮を示すための会話ストラテジーとして機能している。
 
照れ隠しの「異人格モード」
 
次に『研修医なな子』の例を見よう。この作品は、医師国家試験に合格して研修医となった主人公なな子が、友人の研修医たちと失敗を繰り返し ながら医師として成長していく物語である。(11)は、辺鄙な町にある関連病院に配属され落胆しているなな子に、大学入学時からの友人である荒巻が代わっ てやると申し出る場面である。(12)は、なな子が仮眠を取ろうとしてソファを占領していた先客の毛布を引きはがすと、同期生の荒巻が下着姿で寝ており、 どぎまぎしている場面である。
 
(11)
荒 巻:なな子、俺、やっぱりいいよ、K中央病院、代わってやるよ。
ななこ:へ?そんな・・なんで?いいよ、そんな無理しなくて。
荒巻:いや、ホント、俺別に場所はどこでもいいんだ。どっちでもいいんだ
ななこ:荒巻!サンキュー!荒巻って、ホンっとにいいやつー。じゃこの際、そうさせてもらうかなー。そーゆーことなら荒巻の気が変わらないうちに医局長に。
荒巻:え、おいおい。
ななこ:あ、荒巻、町長の姪とかと結婚するなよ。
荒巻:あ?するかっ、アホ。
 
(12)    
ななこ:げっ、荒巻っっ・・・せんせい。ちょっとそこどいてーなっ。今度はワシが寝るきにっ。ホレッ起きんかっ、この先生めっ。
 
なな子は、家族との会話などでは女性語と中性語の混合する、現代女性としてはごく普通の言葉使いで、下線を施したような男性語を日常的に用いているわけ ではない。なな子と荒巻は密かに好意を持ち合っているのだが、長い間の付き合いで裏も表も知り抜いて、あたかも同性の友人のようになってしまっている。そ れで、好意を告白しようとしたり、下着姿を見てしまったり、異性としての意識が前面に出てくると照れてしまうのである。ここでも異性語使用によって「おっ さん」のような「他人格モード」を実現し、それが気まずさを避ける会話上のストラテジーとして機能している。
 
『怪傑トド課長』にも同様の例が観察できる。これは、容貌魁偉だが人情味があり筋を通す異色の課長の隠れた活躍を描く物語である。部下のますみは、初め は型破りな課長に好意を持てなかったが、彼の人柄を知るにつれ尊敬の気持ちが強くなってきた。(13)は課長とますみの普通の会話である。(14)は、退 社後同僚といっしょに行った店でますみが課長を待っている場面である。その日、課長が人をかばって上司に楯を突いたので彼が免職されるのではないかとます みは気をもんでいる。
 
(13)
ますみ:吉川さんにとっては、あまり居心地がいい職場じゃなかったみたいですね。 
課 長:うん。
ますみ:でも、何だか、働き過ぎて過労死した人には思えませんでしたけど・・・
課 長:うん、そう思うよねえ。
ますみ:ええ。・・・ここは?
課 長:吉川さんが担当していた店だよ。  (第2話)
 
(14)
課 長:あれ、ますみクンだけ?他の人たちは? 
ますみ:もうとっくに次の店にいっちゃいましたッ。おいっ、トド課長!心配して待ってたんだぞォー。
課 長:え?
ますみ:外食四課の八田さんのことで滝沢常務にクビにされちゃうんじゃないかって・・
課 長:あ・・なんだ知ってたのか。   (第4話)
 
(13)では上司の課長は男性語の少し混じる普通体、部下のますみは丁寧体を用いていて、こうした関係から期待される典型的な言葉使いである。ところが (14)では、初めは普段通り話しているが、「心配して待っていた」と好意を吐露するところで、ますみの通常の人格には似合わない男性語を用いている。 (11)同様、これも照れを隠すための「他人格モード」であると考えられるが、このように異性語使用というストラテジーにより自己防衛をしていることで彼 女の真摯な気持ちが一層強く感じられるのである。 
 
本音トーク誘発の異人格モード
 
次に見るのは、会社の上司と部下という関係の中で、異なった意見をぶつけ合う場面に現われた異性語使用の例である。(15)は、女性雑誌の編集主任であ る30歳の桜子を主人公に、社内の人間模様を描いた『4階のミズ桜子』の中で、主任の桜子が女性の部下の六本木に不満を持っているのを察した男性部下の麻 布が、桜子を外に誘い出す場面である。
 
(15)
麻布:桜子さん、あのう・・・ちょっと相談したいことが・・お茶でもいかがですか?
桜子:個人的な話は仕事が終わってからよ、麻布くん!
麻布:仕事のことですよーん。
    ・・
麻布:六本木さんはあれでもちゃんと働いているんですよ。あの調子で世間話に見せかけて結構仕事取りつけてくるんですよ。何ていうか・・人徳かな。
桜子:麻布。人徳という言葉、ちゃんと知ってるのかい?
麻布:やあだあ、桜子さんたら、イライラして。生理なの?
桜子:そういうのはセクハラだよ、麻布!マスコミにいるんならそういうことに敏感でなきゃ。しかもうちは女性誌よ。
麻布:あらあ、マスコミなんて大げさね。「リズ」なんて、ファッションと食べ物と恋愛、それだけの雑誌じゃないの。それをいかに意味ありげに見せるか・・・
そうでしょう?うちが何かキャンペーンはっても世の中変わるわけじゃない。
桜子:文句あるなら会社やめれば。
麻布:いやあ。
 
会社では、桜子は麻布に対し女性語の混じる普通体、麻布は桜子に対し丁寧体という社会的に最も一般的な話し方で、両者とも決して奇矯な人格ではなく世間 的な基準をわきまえた人物として描かれている。ところが喫茶店では、始めのうちは世間並みの言葉で話しているが、麻布が打明話めいたことを言い始めたとた んに桜子は通常の彼女の人格には不似合いな男性語を使い始め、それに呼応して麻布も女性語で非常に露骨な発言をし、それ以降一気に真向から意見を戦わせる 展開となっていく。桜子は、誘い出された時点で会社でしにくい話をしたいという相手の真意を承知している筈で、彼女の男性語使用は、会話の主導権を持つ目 上の者として、本音を吐露してもよいという合図なのである。麻布の方は目上からの合図を鋭く受け取って、直ぐにそれに応じている。「他人格モード」は、一 見「マジじゃない」ポーズを取って修復不能な正面衝突を回避するため装置として機能し、本音の吐きやすい状況を作り出している。但し、この例のように会話 上の動機が明確に感じられる場面においても、女性による異性語使用に比べて男性による異性語使用は違和感が強く、「麻布くん」という人物像にはやはり少々 非現実的な感じが漂う。
 
感情爆発を可能にする自己韜晦
 
最後に、異性語使用がネガティブな気持ちを爆発させるための装置として働いている例をあげる。「うるわしのお局」は、プロ意識の強い調査会社の中堅OL 大原レイ子が主人公である。レイコは、部下から煙たがられているため、新しい部署に赴任するのをきっかけに、やさしい上司になろうと決心したのだが、部下 のミスの数々にストレスがたまる。最後はある事件をきっかけに、煙たがられても部下に仕事を覚えさせるために厳しく接する以前の自分に戻る。下の三つの例 では、レイコは怒りの感情を現している。
 
(16)美容院で雑誌の読者投稿ページを読みながら。内心の独白。
雑誌:(「うちのお局様はうるさい人で、コピーにゴミの影が写っているだけで文句言うし」)
レイコ:いうわよ、そりゃ。
雑誌:(「電話の受け方もこまごまくどくど」)
レイコ:教えてあげてんじゃないの。
雑誌:(「同じミスをするともう青筋立ててコワイ顔で」)
レイコ:あーったりまえでしょ。バイトじゃないのよ!プロならちゃんと頭使って覚えてよね。脳みそツルツルになってんじゃないの!!
 
(17)部下に責任転嫁する利己的な同僚に対して。皆の前で。
レイコ:おだまり!「触るな、僕の原稿だ」?で、ミスすりゃ「お前の責任だ」?まーまーご都合いーじゃないのォ。 成功すりゃおのれの手柄で失敗すりゃ部 下のせいってわけ。これまでさんざ責任者ぶって部下を道具扱いしてきたんでしょ。だったら最後まで責任取りなさいよ。ただの道具に罪はないわ。確認怠った あんたのミスよ。
丸ノ内:道具とはイヤミな言い方ですね。僕はただ効率よくいい仕事をしたいだけです。
レイコ:ええ、そうね。合理的で仕事熱心、一匹狼のコンサルタントだと思うわよ。でも覚えておいて。この先二度とあなたに私の部下は貸さなくてよ。
 
(18)部下のミスに文句を言わないでいるストレスをトイレで発散している。独りで。
レイコ:王様の耳はロバの耳ーっ!たわけ、ボンクラ、給料ドロボー!ここは会社だ、学校じゃねーぞ、バカ教えるヒマはねーんだよ!やる気ないなら家でねてろー、じゃまだー!
 
(16)は、雑誌を読みながら心の中で怒っている内心の独白で、彼女の素に近い言葉使いと考えられるが、女性語が多く出現している。即ち、レイコにとっ ては女性らしい言葉を使うのが最も普通のことなのである。(17)は他者に対して怒っているのであるが、内心の発話と同様、女性語使用が多い。ところが、 (18)の、新しい部下たちのミスへの怒りを隠すのが苦しくなってトイレに駆け込んで感情を大爆発させる発話では、独白にも他者との会話にも現われなかっ た男性語が出現しているのである。この発話はやや特殊で、ストレスの治療として半ば意識的に感情を爆発させようとしたものである。通常の自己を保っていた のでは達成できない大きな発散を行なうための装置として他人格モードを使用していると考えられる。この男性語使用は、レイコが感情の大爆発のためにある種 の仕掛けを必要とすることを示唆しており、女性らしさの枠に囚われない解放された闊達な女性像というより、感情の大爆発がなかなかできない伝統的な女性像 を逆に強く感じさせる。女性語の多用は確かに女性としての自己表現をしようとする話し手の指向を示すのであるが、「女性語使用=抑圧、男性語使用=解放」 という単純な結びつけ方ができないことを示唆する点で興味深い。
 
以上見てきたように、異性語の使用は、「他人格モード」を実現する手段として有効に機能し、「深刻さの緩和」「心情告白の照れ隠し」「挑戦や反論への道づくり」「肯定しにくい感情の吐露」など、素の自己のままでは行いにくい表現をすることを容易にしている。
 
最後に、「他人格モード」と「冗談」の関係について述べておく。両者とも、話し手の完全なコミットメントを留保して逃げ道を残し和らげるという点では同 じ機能を有し、通常期待される内容や文体からの逸脱から意味が産出される機序も共通している。しかし、「冗談」は素の話し方を保ったままでも出現し、内容 が突拍子もなく額面通りには受け取り難いものであるのに対し、「他人格モード」は、話し手が普通の真面目な発話において用いると期待される基本的な文体か らはっきり逸脱した特徴を持つが、内容は本音そのものである。広い意味では両者とも冗談の一部であると考えられるが、内容による冗談は翻訳が比較的容易で 外国人にも比較的理解しやすいのに対し、文体による冗談、筆者の言う「他人格モード」は、外国人にとっては大変理解が難しい。逸脱の効果の解釈が難解であ るだけでなく、逸脱を認識することそのものが困難なのである。「他人格モード」は、ジェンダー表現だけでなく、レジスターの移行や方言の使用などによって も実現される。
4.まとめ
ジェンダー表現は日本語の会話の中で、話者の人柄や態度を表出したり、「他人格モード」を実現することによって緊張を和らげるなど、多彩な働きをしてい る。女性の話し手による女性語の使用は、女性としての自分を示すことは確かであるが、現代的な捉われない性格として描かれている女性たちにとっても女性語 使用が普通の言葉使いの一部となっていることから見ても、女性語使用が必ずしも伝統的価値観への帰属を意味するわけでもないと考えられる。時代や女性の生 き方の変化に伴って、現代女性の言葉使いには中性的表現が多くなってきているが、男性語使用が普通の言葉遣いの一部となってはいるわけではない。
 
女性の男性語使用が緊張が高まる場面でしばしば見られる。会話の中での配慮や戦略や装置としての「他人格モード」を実現するために使われているのであ る。その中にはむしろ抑圧の強さを感じさせる例もあり、「男性語使用」を「乱暴な態度」とか「解放された意識」などと単純に結びつけるのは実情に合わない 場合がある。
 
ジェンダー表現の使用が民主的なことであるかどうかは別として、敬語や丁寧語と同様に発話者の人柄や微妙な感情を示すために多彩な働きをしていることは 確かである。ジェンダー表現が実際にどのように使われどのような効果をあげているか、そのメカニズムを示す例を採集することは、日本語教育への活用という 実用的な観点から見て非常に重要なことであり、この目的にためにマンガや小説が貢献できる余地は非常に大きいと考えられる。
 
参考文献
  • 井出祥子(1997)「女性語の世界-女性語研究の新展開を求めて」『女性語の世界』、  1-14頁、明治書院
  • 内田伸子(1997))「会話行動にみられる性差」前掲書、74ー93頁
  • 遠藤織枝 (1997)) 「ドラマのことばNHKTV‘レイコの歯医者さん’をめぐって」『日本語学』(16)1月号、67ー79頁
  • 尾崎喜光(1997))「女性専門の文末形式の今」『女性のことば・職場編』、33ー58頁、  ひつじ書房
  • 甲斐睦朗(1989)「マンガのことば-問題提起-」『日本語学』(8)9月号、33ー38頁
  • 斎藤美奈子(1998)(2001)『紅一点論』ちくま文庫
  • 高崎みどり(1996) 「テレビと女性語」『日本語学』(15)9月号、46ー56頁
  • 因 京子(2001)「マンガを用いた日本語教育の視点と方法」『韓日言語文化研究』  第2巻、131ー150頁
  • 中島悦子(1997))「疑問表現の様相」『女性のことば・職場編』、59ー82頁、ひつじ書房
  • 松村瑞子・因 京子(2001)『日本語の談話におけるスタイル交替の実態とその効果についての分析』文部省科学研究費研究成果報告書
  • 松村瑞子(2001)「日本語の女性語-女性語=劣性の言語か-」『韓日言語文化研究』第2巻、117ー30頁
  • Makino S.& Tsutsui M.( 1998)‘Sentence-final Particles' in A Dictionary of Basic Japanese Grammar, 45-49, The Japan Times
  • とりあげた作品
  • 水野英子[1965](2002)『白いトロイカ』②講談社漫画文庫
  • 西谷祥子[1966](1998)『レモンとサクランボ』集英社
  • 一条ゆかり[1987)](1999)「日曜日は一緒に」『日曜日は一緒に』集英社文庫
  • 佐々木倫子[1995](2000)「無邪気な彼女は何処へ」『おたんこナース』①小学館
  • 逢坂みえこ[1999](2000)「火消し屋小町」①小学館
  • 森本梢子 [1996ー8](2000)『研修医なな子』①~④集英社
  • 里中満智子[1991ー3]( 1997)『階のミズ桜子』上・下、双葉文庫
  • 門橋靖人[1995-6](2002)「静かなる決闘」『怪傑トド課長』①講談社漫画文庫
  • 逢坂みえこ[1989]( 1997))「うるわしのお局」『9時から5時半まで』集英社
[  ]は、発表された年、(  )は本稿で引用した版の出版年。
 
(因京子 ちなみきょうこ 九州大学留学生センター)
 
 
 
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